4月13日に公表された、神鋼・神戸発電所1号機における環境保全協定値超過などを受け、当会は神戸市に対して早急に環境保全協定の改定を求める緊急署名を行うこととしました。
これまで当会は、複数回にわたって神戸市当局へ、高炉廃止(現在)の状況を基本とした、環境保全協定を早急に結ぶように要請を行ってきました。しかし、新設発電所の稼働を前提とした交渉と「並行して議論」との見解が示されてきました。神鋼は、神戸市域における大気汚染物質の大規模固定発生源であり、神戸市当局の遅々とした対応を看過することはできません。神戸市長に対して、早急に環境保全協定を改定することを求め、緊急署名を実施することとしました。神戸市域にお住まいの方は、ぜひご参加を検討下さい。
神戸市長 久元 喜造様
【緊急署名】 灘浜の石炭火力発電による大気汚染を増やさないために
株式会社神戸製鋼所との環境保全協定を早急に改定することを神戸市へ求めます!
神戸の石炭火力発電を考える会
株式会社神戸製鋼所(以下、神鋼)は、神戸市灘区において140万kWの石炭火力発電所の運転を行っています。現在、さらに130万kWを増設する計画を進めています。
4月13日、神鋼と神戸市は、神戸発電所1号機のばいじん濃度が「環境保全協定」(神戸製鉄所と神戸市との間で締結した協定)で定めた協定値を超過していたと発表しました。しかし、両者が事態を把握したのは3月23日だったということですから、市民への公表が3週間遅れたことになります。おりしも3月23日は計画中の石炭火力発電所計画に対する環境大臣意見が公表された日でした。神鋼については、2006年に大気汚染データ改ざん問題、2017年10月にも製品検査データの改ざんなど、度重なる不正行為が社会問題となっており、社会的信頼回復へ向けた取り組みが強く求められています。それにもかかわらず、今なお市民に対して迅速に公表・説明しないのは、市民の健康・環境を守るために締結されている環境保全協定の運用のあり方が問われる、極めて重大な事態です。
神戸市は、市民一人ひとりになりかわって、神鋼と「環境保全協定」を結び、その実効性を担保する責務があると考えます。しかし、現在の協定値は、既に加古川へ移転した高炉設備の稼働を前提としたものであるため、私たちは高炉設備がないことを前提とした数値に直ちに改訂するよう求めてきました。あらためて環境保全協定を早急に改定することを求めるとともに、今回の超過公表遅れを踏まえ、改定の際には、以下の事項を反映させるようお願い致します。
要望事項
- 高炉廃止(現状)を前提とする環境保全協定の改定を早急に行うこと。検討に際しては、専門家委員会を設置し、「市民に公開された場」において議論すること。
- 発電所の稼働状況(汚染物質等の排出)を「常時確認」できるよう、WEBにて公開すること。
- 神鋼に石炭火力発電所の「新設計画の中断」を求め、市民に対して説明の場を設けさせること。
【締切】2018年5月28日(月)必着
問合せ:神戸の石炭火力発電を考える会(080-2349-0490)
(送付先)神戸の石炭火力発電を考える会(https://kobesekitan.jimdo.com/)
〒657-0064神戸市灘区山田町3-1-1(公財)神戸学生・青年センター内