2月5日、大阪地裁にて、不十分な環境アセスメントにもかかわらず、建設を容認した国を被告とする行政訴訟の第1回期日がありました。
【法廷でのやり取り】
弁護団からは「日本がパリ協定の下での義務と自ら定めた削減目標を果たすには、石炭火力の新設という選択肢はない」と訴えました。
また、原告からも意見陳述を行い(大学生・22才)「今生きている私たちの世代だけの問題でなく、将来世代にわたって影響の出る問題。日本国内に住むひとりの市民として、ひとりの若者として、日本が世界の脱炭素化の潮流に取り残されることのないよう、早期段階で石炭火力発電から脱却することを求める。この裁判がその大きなきっかけになることを心から望んでいる。」と述べました。
被告側(国)からは「訴訟要件に疑義がある。」としたうえで、次回期日に反論する予定と述べました。
【期日報告会・ミニ学習会・意見交換会】
その後の期日報告会における、ミニ学習会・意見交換では、池田弁護士より「日本のCO2規制について」、環境負荷の高い石炭火力発電所が、なぜこれほど容易に建設可能なのか?という点から、本訴訟との関係性についてお話がありました。
また、意見交換では、日本の温暖化対策の長期目標の行方、欧州において子どもたちが温暖化対策を訴えて学校をストライキするというスクールアクションの火付け役となった、グレタさんの話が紹介されました。
グレタさんがCOP24で行った演説を、国連広報センターが日本語字幕を付けて配信されています。ぜひご覧ください。
現在、ベルギー、オランダ、ドイツにおいても、地球温暖化対策の強化を訴え、子どもたちが街頭アクションを展開しています。
ポーランドのカトヴィツェで開催された #COP24(#気候変動枠組条約 第24回締約国会議 - 2018年12月開催)で、世界の注目を集めたスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん(15歳)による スピーチ を日本語字幕化をしました。 pic.twitter.com/5qtZwkzpYw
— 国連広報センター (@UNIC_Tokyo) 2019年2月8日
【裁判所への署名提出について・事務局より】
原告、弁護団、考える会では、裁判所へ署名を提出することとしました。
石炭火力発電所の建設をめぐる2つの裁判の判決が、石炭火力発電から脱却し、
持続可能な再生可能エネルギーへと転換する途を切り拓くことができるよう、
ぜひ、周りにお声がけください。
日程:3月13日(水)15:00
場所:神戸地裁
※期日終了後、報告会を開催予定です。
【行政訴訟 第2回期日】
日程:4月15日(月)15:00
場所:大阪地裁
※期日終了後、報告会を開催予定です。