GENESIS松島計画は、稼働から40年が経過する旧式で低効率な石炭火力発電所に、石炭をガス化する設備を新たに建設し、わずかながら効率を改善し、今後も石炭火力を続けるという計画です。
カーボンニュートラルへの対応として、アンモニア、水素等を混ぜて発電する方針ですが、未だ確立した技術ではありません。また、ガス化設備を付け加えても、旧式の発電設備の大半が残ることになり、大幅な排出削減にはつながりません。
現状ではアンモニアや水素等は化石燃料からの製造が考えられており、排出されるCO2を再利用したり地中に埋める技術も想定されていますが、それらの技術は実用化されていません。
事業者の資料には、「カーボンニュートラルへの挑戦」とありますが、実態は、石炭火力の延命策であり、化石燃料利用の延長線上にある計画です。
1.5℃に気温上昇を抑制に向けて「2030年の石炭火力全廃」を実現し、気候危機を回避するため、幅広い意見を届けることが重要です。
環境アセスで意見を提出しよう(消印有効10/29まで)
どんな問題点があるの?
- 本計画は、経済産業省の「フェードアウト」政策のもと廃止の対象となる石炭火力発電所を延命させるものであり、許されない。
- 国の温室効果ガス削減目標(2050年カーボンニュートラル、2030年までに2013年比46%減、さらに50%削減の高みに挑戦)を達成するためには、既存の老朽石炭火力発電が順次廃止しても不十分であるとされる。松島火力発電所のような旧式かつ非効率火力発電所は、「アップサイクル」を名目に延命させるのではなく、真っ先に廃止されるべきものである。
- 計画段階配慮書における問題点
①本事業計画は「2050年カーボンニュートラルを実現する一連の取組みの第一歩」と掲げるが、その実現可能性が示されていない。実現する見込みのない計画を受け入れることはできない。
②複数案の検討に問題がある。大量のCO2、大気汚染物質を排出する石炭が妥当であるか、事業を実施しないことも含めて検討をすべきところ、意図的に行っていない。
③「アップサイクル」を理由として、大気質への影響とCO2排出量を配慮事項として選定しないとする判断は問題であり、正当化されない。
④松島火力発電所は、大気汚染物質の排出濃度が他地域の石炭火力発電所と比較してもかなり高く、地元地域の大気質への影響が懸念され、問題である。
問題を指摘する詳細なページは、こちら
意見の出し方
意見は2つの提出方法があり、いずれか都合の良い方をお選びください。
事業者宛てに直接郵送するか、環境NGOが準備した送付代行フォームに記入することで提出することができます。
いずれも所定のフォームに記入して以下に指定の期日までに提出する必要がありますのでご注意ください。
1)郵送の場合:
J-POWER指定の「GENESIS松島計画 計画段階環境配慮書 ご意見記入用紙」をダウンロードして記入し、郵送してください。
ダウンロードはこちら(PDF)
郵送先住所:
〒104‐8165 東京都中央区銀座6-15-1
電源開発株式会社 立地・環境部 環境室
郵送期日:2021年10月29日(金)まで 【当日消印有効】
2)代行Webフォームに記入の場合:
環境NGOが運営するWebフォームに記入の上、送信してください。代行して提出されます。
フォーム入力期日:2021年10月27日(水)まで (作業の関係上、郵送期日より早い期限を設定しておりますのでご注意下さい。)
Webフォームは【こちら】